例えば、飯が嫌いで食べられないという人がどれくらいいるだろうか。
主食だからか。それ自体にクセがなく、強い臭いもない。人に嫌われる要
素がない。だから、主食でいられるのだろう。

　それに引き替え、納豆はどうだ。クセがあり、強い臭いも持っている。
それを嫌う人もあり、万人向けの食品とは言えない。
　しかし、納豆からクセと臭いを取ったらどうなるか。それはただの煮豆
であり、もはや納豆と呼べる代物ではない。ならば納豆を味わうには、ク
セと臭いとも付き合わなければならない。もちろん、調理の方法によって
は、その旨味を残したままクセも臭いも抑えることはできるし、納豆の味
わいを楽しむことができるはずである。

　納豆と付き合いたい方でそのままでは抵抗がある方は、いろいろ食べ方
を工夫してみればいい。どれか一つくらいは、食べられるメニューができ
るかも知れない。

(C)2002　Copyright　by　Nakae Taiyo